こんにちは、かたせうみです。
前回は、雇用保険受給中に支給される「移転費」の紹介をしました。
今日は、「広域求職活動費」の説明です。
遠い所への転職活動、交通費かなり痛い・・・・。
でも、要件を満たせば、雇用保険から交通費が補填されるかも・・・。
前回記事です。
広域求職活動費とは
広域求職活動費とは、雇用保険の受給資格者の方が、ハローワークの紹介により遠隔地にある事業所を訪問し、面接等をした場合、交通費や宿泊費が補填される制度です。
・・・、う~ん、ありがたいですね。
①の記事と同様、こちらも要件がありますので、公式パンフレットから抜粋いたします。
広域求職活動費の支給要件と、解説
この、「広域求職活動費」、以前はかなり使えない助成でした。
なぜかというと、「広域求職活動費」を使う為には、『自分が住んでいる管轄のハローワークにはない職種に就職するために活動する。』
という条件を満たしていなければ、申請することが出来なかったのです。
そんなのって・・・・何だろう???
でも!
今は違います!
現在は、かなりゆるぅ~くなり、「どんどん払え」という流れらしいので、いい求人を見つけたら、どんどん問い合わせてみて下さい。
平成29年1月1日より、遠隔地の定義も緩和されている
自分が住んでいる居住区から、遠隔地へ面接等に行く場合に申請することのできる「広域求職活動費」。
平成29年より、遠隔地の定義が緩和されています。
以前は、往復で300キロだったところが、往復で200キロとなっています。
このことからも、利用促進の意図がうかがえます。
基本はUIJターンを目的とした、地方再生の様ですが、都市部への活動でも別にいいみたいですよ。
因みに、往復200キロといえば、片道100キロですから、日本橋を起点とすると、甲府とか宇都宮、水戸や沼津を過ぎるあたりですね。
名古屋位まで行くと、もう100キロは優に超えます。
それでは、下記にて要件の解説を簡単にいたします。
①の雇用保険の受給資格者とは
雇用保険の受給資格者とは、一定期間雇用保険をかけていた後等に失業し、雇用保険を受給する資格がある人の事です。
雇用保険には、一般と季節、高齢他日雇い等種類があるんですが、この場合は一般の被保険者の事を指しています。
(普通のサラリーマンとか契約社員、派遣等)
どれくらいかけていれば受給できるのかは、過去記事または、ハローワークインターネットサービスでご確認ください。
ざっくりいえば、週20時間以上で、1年以上働いていれば、失業した後保険をもらうことが出来ます。
解雇や倒産、一定の期間満了だと、6か月で貰えることもあります。
ハローワークの公式ページ
ハローワークインターネットサービス – 失業された方からのご質問(失業後の生活に関する情報)
これは、私の記事です。
【雇用保険Q&A】仕事を辞めたら、ハローワークへとりあえず行っておこう① – 人生半分過ぎたらしいので、色々やってみるブログ
②に書かれている常用求人とは
②に書かれている、「常用求人」。
普通に暮らしていたら耳慣れない言葉ですが、基本的には雇用期間の定めのない求人という事になります。
正社員とかですね。
但し、厚生労働省の指針では、「1年以上の雇用見込みがあること」となっていますから、意外と選択の幅は広がりそうですね。
リーフレットリンク
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000190022.pdf
工場等の期間工は、残念ながら該当にはならないようです。
また、広域活動費が出るのは、ハローワークから紹介された求人のみです。
自分で勝手に面接や活動をしても、広域活動費は申請することは出来ません。
面接先の事業所から費用が出る場合は、支払われない
面接にかかる交通費などを、会社が支払ってくれる場合、「広域求職活動費」は支給されません。
あまりそういう事はないと思いますが、最終面接に呼ばれると、費用は会社が負担してくれる場合があります。
その場合は、広域活動費は出ないのですが、本来の支給額より会社が負担した額が低い場合は、差額が支払われることがあるようです。
広域求職活動費の支給額
気になるのは、いくら出るのかですよね。
出る出るって、少額なら全然足りません、はて??
交通費は、通常経路により計算される
広域活動の交通費は、一般的な交通手段で、通常の経路や利用方法、支給要領に基づき計算されます。
ですから、ここで、○○キロでいくらという風には書けないのですが、まぁ、特異な方法とかでなければ、大体カバーできるみたいですよ。
宿泊費は、距離を満たせば宿泊していなくても出る!
訪問する事業所の所在地を管轄するハローワークと、自分が手続きを行っているハローワークの距離が、往復で400キロを超える場合は宿泊費が出ます。
これは、何と、日帰りでも支給されます。
わぁ~お!
片道200キロというと、東京から静岡市くらいまでです。
名古屋だったらもう超えますね。
新幹線の「のぞみ」なんて10分おきに出てるのにやりますな。
で、物見遊山で何泊してもいいの?
みたいな話になりますが、これは、宿泊日数の上限もありますし、面接時間や訪問日程、住んでいる場所、面接する会社の数にもよりますんで、何とも。
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不便な所なら、前泊や後泊もありえますが、便利な所だと認められないみたいです。
窓口で聞き取りをして、要領等と照らし合わせます。
でも・・・・、考え方によっては色々と・・・・。
あ、いえいえ。
因みに、宿泊費は数字が出ているサイトもありますが、公式では出ていないみたいなので書きません。
ハローワークで聞けば教えてもらえると思いますが、大体ビジネスホテル1泊分くらいです。
広域求職活動費貰い方
それでは、「広域求職活動費」の申請方法です。
図解にしてみました。
前回の記事でも書きましたが、基本は、相談窓口での紹介記録から、雇用保険の窓口へ呼ばれて職員から説明があります。
しかし、紹介記録は就職申告ほどは、保険窓口で詳しく申告しないので、漏らされる時があるかもしれません。
あれ?と思ったら、すぐに窓口で確認しましょう。
何故なら、申請書類の中に、訪問した会社に印鑑をもらう所があるからです。
先に書類をもらっておかないと、後で大変面倒なことになります。
念のために、公式パンフレットを載せておきます。
最後に
雇用保険て、掛けてた金額の割には、かなり優遇されています。
安い、掛け捨ての保険という感じでしょうか。
雇用保険は積み立て金ではありません。
本人の掛け金以外に国や会社からも出されています。
また、定年まで勤め上げた人達が積み上げてきたものでもあります。
(定年で辞めると、もらえる日数は少ない上、65歳までかけると、退職時は一時金となり、貰える額がぐっと下がる。)
海外と比べて日本はここがダメみたいなのを最近よく目にしますが、否定はしないけどこういう制度もあるんだよという事で、まとめてみました。
読んでいただき、有難うございました。
前回の記事
併せてどうぞ