こんにちは、かたせうみです。
割と頻繁に『仕事辞めたけど、いざという時の為に雇用保険は使わずにとっておく。』という話を聞きます。
ノンノンノン!
✔ 雇用保険は、放っておくと退職日から1年で消滅してしまいます。
✔ 一度貰えばリセットですが、貰わずに1年空けてもリセットされます。
そして、雇用保険は、退職日から*1 1年で貰いきらないと、残りは”パー!”
手続きしてから1年ではありません。
退職日から1年です。
(正しくは、退職日の翌日ですが、分かり辛いのでこのブログではこう表現します。)
自己都合で辞めた場合は2ヶ月(5年で2回離職まで)の給付制限が課せられますから、もらいきれる期間は最大でも10か月です。
給付制限の2か月は、退職日から2か月ではありません。
手続きしてから2か月です。←ここ大事。
しかも、手続きが遅くなっても受給できる期限は変わらない。
手続きの時期が遅ければ、貰いきれなくなることもあるんです。
次の仕事がすぐに始まる場合は、保険手続きはしなくてよい
さて、転職の常套手段といえば「次の仕事が決まってから辞める。」ですが、この場合、すぐに次の仕事に行くなら雇用保険の手続きは必要ありません。
保険の加入期間も、通算されます。
でも、次の職が決まってなくても、耐えきれず自己都合で辞める方もいるでしょう。
その時は、すぐに手続きしてください。
色々な場合があるので、一概にすぐ手続きするのがいいとも言えないんですが、次に就職して1年頑張れば、また保険の資格はつきます。
✔ 雇用保険の手続きをしない場合、1年空かずに転職できれば、今まで掛けていた期間の通算は可能です。
✔ また、手続きしても一度も支給されずに就職すれば、加入期間の通算は出来ます。
雇用保険は、掛けていた期間が長いほど、受給できる期間も長いですから、とっておきたい気持ちも分かります。
ですが、転職活動が長引いた場合、貯金を切り崩したあげく慌てて保険の手続きをしても、給付制限に阻まれて結局貰いきれないなんてこともあるんです・・・。
雇用保険は、かけていた年数によって貰える日数が変わるのは確かですが、ちょっと下の表をご覧ください。
※補足2 受給資格に係る離職日が平成29年3月31日以前の場合の日数
ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
上の表は、雇用保険を掛けていた期間と年齢別の給付日数です。
でも、倒産や雇止め等の特殊な場合です。
稀にそういう事もあるかもしれませんが、倒産や事業所閉鎖で会社を辞める事は、少ないはずです。
そして、自己都合や定年退職の場合は・・・・。
全年齢10年以上かけなければ、1年だろうと9年だろうと、貰える日数は90日で一緒なんです。
20年以上雇用保険をかけていても、自己都合や定年なら最大貰えてもたった150日分です。
しかも、貰い切らないと消える・・・。
もし、今保険をかけていた期間が9年くらいなら、手続きせずに、頑張って早期に就職するのも1つの手かもしれません。
10年以上雇用保険をかけていれば、次の会社を自己都合で退職した場合でも、保険を貰える日数が90日から120日に増えますから。
退職理由がもしも会社都合だった場合は、200日前後と更に給付日数は増えますが、残念ながらそうそう会社都合というのは、起こりえません。
でも、もしもすぐに転職するからと、手続きせずに、転職に躓いたらどうなりますか?
その間の収入は??
始めに書いたように、貯金を切り崩した挙句、雇用保険を貰い切ることが出来なくなる可能性だってあるんです。
ここは、我慢しないで手続きした方が良くないですか?
次の所で1年かければ、また保険の資格はつきますから。
とりあえず、雇用保険はすぐに手続きするのが得策です。
なぜなら、早くに就職すれば、雇用保険の受給は無くても「再就職手当」にあたる可能性があるからです。
狙え!再就職手当!
再就職手当とは
「再就職手当」とは『基本手当の所定給付日数の*23分の1以上残して、安定した職業に就き、支給要件を満たした場合、残りの日数の70%~60%に日額をかけた金額を、一括で申請できる制度です。
(安定した職業というのは、就職先が1年以上の雇用見込みを証明してくれる事等を言います。)
ちょっと分かり辛いですね、例をあげて説明すると。
✔ 自己都合、給付日数150日。
✔ 基本手当1日5000円。
✔ 給付制限中に正社員の仕事が決まった。
この場合、給付制限中の就職となるため、給付日数を1日も使っていない事になります。
ですから、申請して、通れば150日の70%(105日分)に5000円をかけた金額を一括で申請する事が出来ます。
その金額、およそ525,000円!!
タヒチに行ける!!
※要件がいくつかあって、過去3年以内に再就職手当をもらった事がある場合や、仕事開始日が始めの1か月以内だと、ハローワークの紹介就職でないとダメだとか、元いた会社に戻るのはダメだとかありますが、1か月過ぎれば、雑誌や友人の紹介でも就職出来ればほぼ該当します。
更に、解雇や倒産の場合は、7日間の待期が明ければ(給付制限ではありません)ハローワークの紹介でなくてもいいんです。
(元居た会社に戻る場合はダメです。)
なので・・・
✔ 解雇、給付日数330日。
✔ 基本手当1日5000円。
✔ 待期翌日に仕事が始まった。
となると、330日の70%(231日)に5000円をかけて
1,155,000円!
おお~!!まじですか!?ひと財産ですね!!
しかも非課税!!
まぁ、これは極端な例ですが、早期就職できれば、ちょっとしたボーナス位の金額はもらえるわけです。。
*3(再就職手当の場合は、基本手当の上限が少し下がって、退職時60歳未満の場合は6070円、60歳以上65歳未満の場合は4914円となります。)
保険の貰い切りと、再就職手当。結局どちらが得なのか?
よく、雇用保険を貰いきるのと、途中で就職するのはどちらの方が得かと話題になります。
基本的に、保険の話だけすると、貰いきるのが一番金額が高いです。
でも、普通に働いて貰っていたお給料よりは、安くなるようにできています。
そして、支払いは28日毎に分けて支給されますから、1回あたりの支給額は結構少ないですよね。
早期に就職すれば再就職手当をもらう事が可能。
さらに毎月一定の賃金が入ってくるので、当面の生活費の心配は少なくなります。
ですから再就職手当は、バカンスや貯蓄、投資に回す事も出来ます。
万が一、次に就職した所をすぐに辞めても、手続きすれば残りの日数分保険を再開する事も可能ですし、1年働けば、また新たな保険の資格がつきます。
働かずに貰える雇用保険は、一時の不労所得として魅力的ですが、とりあえず、離職票が届いたら、ハローワークへ行ってみましょう。
雇用保険の疑問は、以下のリンクからどうぞ。
読んでいただき、ありがとうございました。
雇用保険記事まとめ
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