「反抗期が無い子は危ない」とか、「反抗期は健全な成長の証」等とよく言われます。
つい最近も、SNS等で、『「ママ可愛いね」と言われるより、「おいババア」と言われる方が子育て正解』みたいな内容がバズってましたが、「おいババア!」とか、今時の子が言ったりするの??
未だに信じられてる反抗期神話
インターネット上では、オールオアナッシングの物言いが最も反応を得やすいため、バズを目的とした発信は、極端な話になりやすい。
案の定、この発信は賛否両論で、喧々囂々と色々なリプライがついていました。
発信の趣旨自体は、「自分の息子に恋人の代わりをさせるな」という事らしいのですが、「ママ可愛いね」と「おいババア」と言ってくる年代には、かなりのズレがあると思うし、子供は、男の子でも女の子でも、小さいうちはママが大好きですから、「可愛いね」なんて普通に言ってきます。
それが高校生まで続いたら、ちょっと怖いけど(女の子の場合は、女同士の評価として、高校生でもあり得る会話)、今時の子は、母親がおしゃれしてたら褒めたりだってするでしょう。
ある年齢から、子が親を疎ましく思う時期はありますが、だからと言って「おいババア。」とか、急に言葉遣いが変わるのって、無理がないですか?
普通に生きてたら、どんな相手に対しても、通常は使わない言葉です。
というか、急にそんな言葉遣いになっちゃう自分が、恥ずかしくなったりするんじゃないだろうか。
とまぁ、この話は置いておいて、反抗期の度合いって、その家の家庭環境やその子の資質、両親と反りが合うとか合わないとか、そういったものの影響が大きいと思うのですが、こうなってくると、反抗期が大人しかったお子さんを持つお母さま方は、育児失敗のレッテルを貼られ、針の筵ですよ。
まぁ、そんなご家庭は、実際は平和なのだからいいとしても、いい気はしませんよね。
育児フォーラムや講演会で、必ずと言っていいほど語られる、反抗期
子育てフォーラムや講演会に参加すると、必ずと言っていいほど
反抗期は健全に成長している証です!
反抗期のない子ほど、将来自立できませんし、危険です。
という話が、始まります。
受けがいいから十八番にしてるのか、主催者側の依頼なのか・・。
・・・、またかよ・・。
と、私は思うのですが、そう言う事をしたり顔で言ってくる演者は、続いて必ずこんな事も言うのです。
「うちの子は反抗期がありませんでした」と、私に自慢げにお話になるお母さま方もいるんですが、私は内心、『危険だなぁ』と心配になっています。
・・・・。
で最後の〆は、大体こうです。
ある日突然「クソババァ!!」と言われても、オロオロせずに、『来た来た来た!』と、どっしり構え、うちの子は健全に成長しているなと喜んでください。
・・・・・・。
「クソBBA」とか言われて、喜ぶ親なんていねーよ・・!
おっと失礼。
こういう講演をする人って、友達親子みたいなのも、お嫌いな様子。
よい子が犯罪を犯すと、週刊誌やニュースは大喜びで「成績優秀な子だった」とか「反抗期のない危うさ」とか書き立てますが、個人的には、反抗期がそのまま大人になっちゃった人の方が、色々と事件を起こしそうだけど・・、と思いますけどね。
反抗期のない子(正しくは、反抗期らしい反抗期が無かった子)って、本当にいますよ。
そして、大抵はそういう子でも、大人になって、自立して、幸せに暮らしています。
今と昔では、家庭環境や状況が全く違う。
今の時代、子供がそこまで親に反抗する事って・・、あります?
昔は、男女のお付き合いも「早すぎる!」と反対され、街に遊びに行ったりする事も、お洒落をする事も早すぎると反対され、漫画を読んでは反対され、ロックを聞いては反対され、内緒話は家の電話。
しかも「長電話やめなさい!」と、電話越しに叱られたりして、空気は険悪。
そりゃ、子供の趣味や好きなものに一切理解がなかったり、認める事もしなければ、『大人は分かってくれない』と、反抗もしたくなるでしょう。
でも、今ってそんな時代ではないでしょう?
趣味の共有や、共通の話題なんて当たり前だし、たとえ趣味が合わなくっても、多様性を認める器位は、ある親も多い。
子供には、多かれ少なかれ、「反抗期」と呼ばれるものがありますが、程度は本当に人それぞれ。
自分の意思を表現し、言語化できるようになったので、意見をぶつけ合う、親子喧嘩的な反抗期もあれば、寄るもの触るものにイライラし、八つ当たりしたり、「うるさい!」と部屋に引きこもる教科書通りの反抗期。
大変な子もいれば、そうではない子だっているんです。
盗んだバイクで走りだす子はあまりいないと思うけど、そのまま非行に走ってそのまま大人になる子・・。
も、いたりしますが、それはまた別のお話。
で、親子のぶつかり合いや小さないざこざを、親側が「反抗期」と解釈するのか、「喧嘩」や「意見の食い違い」と解釈するのかで、反抗期のありなしの認識も変わってくると思うんですよ。
という事で、反抗期を一括りにしないで、頭をアップデートして欲しい
という事で、受けがいいのか何だか分かりませんが、とにかく「反抗期のない子は危ない」と、教育論者は鬼の首を獲ったようにドヤ顔で語るくせに、「一方では、反抗期があまり無い子もいます。普通に育ちます。」なんて事を付け足す人は皆無。
私は、そんな講演や解説を聞くたびに、『またか。』と、うんざりするんですよね。
今日の記事は、反抗期らしい反抗期のない子って、普通にいるし、それは何ら不思議ではないのに、何故か「反抗期のない子は危ない」という、訳の分からない都市伝説がまかり通っている事の不思議についての記事でしたが、何億種類とある成長の過程を、十把一絡げに語って欲しくはないですね。
ここだけの話、『反抗期はひどかったけど、大人になったら落ち着いて、親孝行な子になった』なんて言うのも結構幻想で、個人的な体験や意見を言うと、反抗期がひどい子は、結局あまり親とは上手くいかず、疎遠になるケースの方が多いんじゃないかというのが、私の見解です。
あと、これから先は超蛇足というか余談です。
気になる人はもう少しだけ読んでみて下さい。
一般的に、「反抗期のイライラ真っただ中」と呼ばれる年齢は、ホルモンバランスが不安定。
それで反抗期が起こるとされていますが、その時期は、身長が最も伸びやすい時期でもあるんです。
身長が伸びるという事は、体内のカルシウムが超絶消費されているという事。
カルシウムには、イライラを鎮めるような、鎮静効果があるとされています。
で、体内に蓄積されていたカルシウムを、成長でドバーっと使ってしまう為、10代はカルシウム不足によるイライラも多いと言われています。
また、お砂糖を体内で代謝させるにも、カルシウムを使います。
なので、甘いものばかり食べていると、カルシウム不足と、急激な血糖値の上昇と減少で、更にイライラしやすいとも言われます。
私は学者ではないので、これも都市伝説的な話となりますが、成長期の食べ物とか、子供の頃の食育って、大事だと思っていますよ。
頑張り過ぎは良くないけれど、食べ物は、そのまま体に直結しているという事は、忘れない方がいいと思います。
それではまた。