ほぼIgA腎症との診断〜腎生検入院5日目から最終日入院日記の後半〜【腎臓病日記8】

ほぼIgA腎症との診断〜腎生検入院5日目から最終日入院日記の後半〜【腎臓病日記8】

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入院5日目。

前回記事の後半です。

前回記事はこちら↓腎生検当日〜栄養指導の内容が記事となっています。

入院5日目。明日は退院。談話ルームで隣のバカップルの愚痴を聞きつつ、医師からの速報あり

入院5日目。

明日はいよいよめでたく退院。

と言っても、今回の入院は検査なので、娘の病状が良くなる訳ではない。

が、管理された病院食、規則正しい生活は、母の心を少し安堵させる。

いつも通り、寝ながらゲーム三昧の娘の横で、たまにボソボソと会話をしつつ、PC作業に勤しんでいると、娘からトイレに誘われた(女子高生か!)。

病室で待ってるそぶりをすると、『トイレまでついて来い』の娘のジェスチャー。

どうも、何かを訴えたいらしいので、トイレへ向かい、談話ルームへ移動する。

談話ルームは明るくて、椅子やテーブル、自販機があるので、患者がゆったり寛いだり、お見舞い客と談話するなどに使用されている。

ここで、娘は隣のベッドにいるカップルの愚痴を始めた。

食事制限されているのでジュースなど飲めず、怒りのあまり、コップに盛られた氷をガリガリ齧っている。

隣のカップル(もしや夫婦か?)の彼氏は、毎日面会時間早々にやってきて、面会時間終了までいるらしい。

それはいいのだけれど、とにかく、会話や笑い声が地声でうるさいとの事(あと、カーテン越しにイチャイチャしている。←これは私も見かけた。若いw)。

私も最初、ちょっとビックリするくらい大きな声で喋っているな〜とは思ったけれど、四六時中大声の会話が続くらしく、イヤホンの音量を上げても声が聞こえると、娘はちょっと参っていた。

あと二人いた同室の人は、退院したのか病室移動したのか、いつの間にかいなくなっていて、病室にはそのバカップルと娘だけとなり、この2日で、会話のボルテージが大幅アップしているらしい。

娘は初めての入院だし、多少ナーバスになるのも仕方ないが、日中の会話くらいには慣れないとキツイだろうから色々慰めてみる。

でも、談話ルームがあるのに、あの騒ぎようがすぐ隣で夜8時まで続くとなると、イラっとするのは分かるので、そのまま娘と院内の本屋などを散策した。

院内には、本屋の他に、介護用品売り場や花屋、カフェやコンビニ、床屋などがある。

食事制限中の娘は、しきりに「お菓子食べたい・・。」とメソメソしていた。

A先生登場!IgA腎症は、ほぼ確定となる

院内散策から戻ると、帰り際にA先生がやってきた。

先生は、「調子はどう?」などと、娘に体調の確認をした後、次の外来の予約日確認などをして、「それじゃ。」と帰ろうとした。

が、まだ診断は出ていないとは言え、今後の治療計画などを聞いておきたかった私は、先生を引き留めた。

先生!ちょっといいですか??

私は来週戻るので、次回の外来には同席できないんです。

まだ診断は出ていないのは分かりますが、仮に、IgA腎症だとすると、次に扁桃腺の摘出などがありますよね。

航空券や仕事の関係、娘の就職などもあるので、今後の治療ペースなどを確認しておきたいのですが・・。

まだ診断が出ていないのも分かっているが、先々の見当をつけておきたい。

違う病気の可能性もあるが、扁桃腺摘出術を行うとして、次は全身麻酔の手術となるから、保証人や同意書、付き添いや待機は必要になるはずだ。

とにかく、治療ペースだけでもほんのり教えて欲しい・・。

あ、速報ね、速報!

速報???(なんじゃ速報とは)

検査結果のいくつかの数値がまだ出ていませんが、IgA腎症です。
まぁ間違いありません。

ガーン。

突如出た診断。

がーん。

「ガーン」と書いたが、診断が出て、逆にホッとしている自分がいる。

IgA腎症の診断が出るということは、すでに尿蛋白が2+で、血尿が出ている娘の腎臓が、治療をすれば良くなる可能性があるということでもあり、診断が出たからには、ある程度の治療方針が固まるということでもある。

扁桃腺を摘出し、その後半年間は、2ヶ月に1回、3日ほどの入院をし、ステロイドの点滴治療を受ける。

ここ数年でかなりメジャーとなった治療法の名前は「扁摘パルス治療」と言う。

ほんの10年ちょっと前くらいは、この治療法に効果を期待できないとする医師や、そう言った論文的なものも多かったようだし、未だにその治療法に懐疑的な医師も多いと聞く。

※一般人の私がネットで見られる程度の深度内容調べによる

A先生の治療方針も扁摘パルスではあるが、時間をかけて患者を説得するような、なんとなく慎重な雰囲気を以前から感じていた。

そう言えば、「ぶっちゃけ、腎臓の治療には、この病院内でもいろいろな意見があるんだよね。」とも言っていた。

私は、IgA腎症なら扁摘パルスになるものだと思っていたのだが、かなり進行するまで様子見をする医者や、投薬治療メインの医者の話なども見かけたので、存外そうでもないらしい。

という事は、もしかしたら、あの時紹介状を書いてもらわなかったら、経過観察を続けるスタイルの医者にかかったままだったかもしれない。

あの時紹介状を書いてもらい、紹介された先がこの病院で、数人いる外来の中でA先生にあたったのは、大きな僥倖であった。

腎臓が悪くなっていくのを手をこまねいて見ているくらいなら、良くなる可能性に賭けたいと思うのは、誰だってそうだろう。

と、まるでもう治ったかのように書いているが、本当はまだ全然治ってないし、治療もまだ始まってない。

その後、A先生は私の質問に答え、最短で行った場合の治療のタイミング(何月あたりに何をするか的な話)をしてくれたので、私は何となくペースを掴め、職場での報告や根回しができそうな状態となった。

そんな話を聞きながら、娘はちょっと蚊帳の外で、お地蔵さんのようになっている。

やっぱり全身麻酔で扁桃腺を取るのかと、不安になっているようだったので、「良くなる可能性が出てきてよかったよね。」と私。

娘は「う〜・・ん。」などと言っていたが、そこでA先生は言った。

完治目指せるからね。

え・・、(寛解でなくて)完治ですか??

娘ではなく、また横槍を入れる私。

あ、僕の患者さんは、みなさん完治しています。

完治まで持っていきます。

(せ、せんせい・・かっこいい・・・♡)

突然A医師のバックに湧き上がる大量で大輪のバラ、飛び散る花びら。

先生、素敵すぎる。

何と心強い医師の言葉。

今まで、治療内容の説明にはかなり慎重だったA先生の強い言葉に私はすごくビックリした。

治療方針が一致すれば、3人4脚(?)で、目指すは完治一直線なのか??

お嬢さんの病気は、僕が治します!

(こんなことは言っていない)

先生!好きです!←そこまで思ってない

先生!!結婚してください!!←絶対こんなこと思ってない

と、A先生の株が5営業日連続ストップ高の大暴騰となったところで、医師は背中に花を背負ったまま、颯爽と(嘘。本当は普通に)病室を後にし、私は深々と頭を下げ、先生を見送った。

その後看護師がやってきたので、明日の退院の時間などを聞き、「明日は10時過ぎに来るよ」と娘に伝え、私も病室を後にした。

バカップルは結局また面会時間のラストまではしゃいでいたらしい。

頑張れ娘、あと1日だ。

一旦退院!会計のことを聞いて、娘の家に戻る

娘的に、やっと退院の日がやってきた。

「明日は10時過ぎに来るからね。」と言っていたにも関わらず、早い時間から「迎えはまだか!」とラインが来る。

隣のカップルは早々に彼氏が迎えにきて、8時には去っていた模様。

病室に到着すると、娘は既に荷造りを終えていた。

何となく、学童や延長保育で最後の一人になってしまい、ポツンとひとり、私を待っていた娘の子供時代を思い出して、ちょっとだけ泣けた。

退院準備が終わると、退院手続きの看護師さんを呼ぶ。

看護師さんは、次回の外来の話や、退院後の生活の注意点、3週間は安静にして欲しいこととか、出血や痛みがあれば、すぐに連絡して欲しい事などの説明を始めた。

特に、薬を飲む時、ロキソニンを使わないようにと注意される。

ロキソニンは、腎臓にかなり負担だとのこと。

あと、別の病気で医者にかかる時は、必ず腎臓の治療を受けている事を相手に伝える事なども注意された。

ロキソニンダメなのかー。

その後、会計手続きの説明。

横にいる私にしっかり向き直って「これは、お母さんと話したほうがいいのかしら??」と確認をとり、説明が始まった。

退院の会計は(退院する日などにもよるけれど)まだできていないので、請求書ができたら電話で連絡する。

請求書ができた時点で私がここにいなければ(私は北海道で暮らしていて、娘とは別居している)、請求書は北海道に送る。

支払いは、病院の会計や支払い機でもできるが、振り込みや次回入院時等に持ち越すこともできること。

などを説明してくれた。

次回入院て、多分10月とか11月なんだけど、いいんか??!

多分、保険証やマイナンバーなどにより、夫の職場もわかるので、いざとなったら差し押さえとかもできるんだろう。

ビックリです。

支払いは、北海道に帰った後の場合は、振込。

カードでの支払いもできるが、それは病院窓口または病院の支払機のみ可能で、オンライン決済などには対応していないらしい。

1円でもポイント還元したいところだが、まぁ致し方ない。

説明をふんふん聞きながら、本日の支払いは無いことを確認し、お礼を言って、病室を出た。

頑張った娘と、豪華昼食・・とも思ったが、一応節制することにし、近くの駅で軽く昼食を摂った。

改めて塩分を確認すると、やっぱり高い。

美味しいものは、糖と油でできているというが、そこに塩も付け加えておく。

さて、最後に、退院手続き担当の看護師さんに私はあることを確認した。

まだちゃんとした診断は出ていないのですが、A先生からほぼIgA腎症確定と言われました。

指定難病なので、難病申請をしたいのですが、娘とは離れて暮らしているのと、娘の住民票が北海道になることなどから、早めにこちらの病院で申請の流れなどを確認したいのですが、通常、どういう流れとなっているのか聞いてもいいですか??

IgA腎症は、難病指定となっている。

要件(主に重症度。また、治療は難病指定の病院で行わなければ助成を受けられない)を満たせば、その治療の料金に補助が出て、上限額が設けられる。

一応事前に必要書類などは調べていたが、流れなどは見当がつかないし、ちゃんと説明してくれる人と、対面で話をしたい。

対面相談はとても重要で理解が深まるし、できれば、娘と同席できる間に、一緒に話を聞いておきたい。

今後もしかして、難病申請の更新があるかもしれないし、それは娘が一人で行わなければならないかもしれないのだから。

看護師さんは、「外来時に診断を聞き、先生経由でソーシャルワーカーに繋いでもらい、別の日程で予約したワーカーさんと、申請方法や必要書類の説明を受け、診断書(臨床個人調査票)を事務へ請求する」のが通常の流れだと教えてくれたが、私が北海道に戻ることを知っていたので、サポートセンターの電話番号やつなぎ先を案内してくれ、一度予約相談をしてみるよう勧めてくれた。

先々のことを知っておかないと、後手後手に回ってしまい大変そうなので、早速私は、ソーシャルワーカーの相談に予約を入れた。

次回へ続く。

次回は、腎生検にかかったお金と、難病申請にかかるお話の記事です。

それではまた。

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