IgA腎症での、扁桃腺摘出術入院日記【腎臓病日記12】

IgA腎症での、扁桃腺摘出術入院日記【腎臓病日記12】

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超絶久々、娘のIgA腎症の日記。

実は、最後の記事から結構進捗もあったのですが、娘は現在病院を変えて、通院治療継続中です。

で、今日は、扁桃腺摘出術の日記。

手術は滞りなく済んだものの、退院した日に再入院。

結局、耳鼻科の入院では2週間以上費やして、合計30万近く支払った。

その理由とは・・・w。

再入院なければ、扁桃腺摘出術の金額は、こちら↓の記事くらいとなりますので、ご参考に。

これまでの記事は、こちらのまとめを開いて、ご覧ください。

最後に扁桃腺摘出術後の経過もチラっと書いておきます。

腎臓病日記のまとめを開くを閉じる

扁桃腺摘出術で、いよいよ入院する日が来た

今年の5月に、初めて腎臓内科の扉を叩き、腎生検を経て、IgA腎症の診断となり、難病申請を行い、扁桃腺の摘出術の日がやってきた。

手術する曜日は予め決められており、通常は手術前日の入院となるらしいが、娘の場合、手術予定日の前に連休があったので早めの入院となり、事務の関係上、通常より入院が3日ほど長くなる事となった。

この病院、入院費用が高いんだよ・・。

ブルー・・・。

そんな感じで、祝日は回診もないし先生も来ないので、医師にお願いして、外泊許可をもらい、娘とスーパー銭湯などで豪遊。

そして、手術の日がやってきた。

扁桃腺の摘出など、比較的軽めの手術は、1日にいくつもの予定があり、流れ作業的に次々と手術が行われる。

娘の場合は、午前中の遅い時間の予定であったので、集合時間にも余裕があった。

母の脳腫瘍の手術の時は、朝一からほぼ夜が明けるまでだったので、手術の軽易さ(耳鼻科の先生ごめんなさい。大変な事は分かってます)や、成功率の高さに、見守る方は一安心。

当日、指示された時間に指示された場所(完全看護のためか管理のためか、面会時間以外は手術であっても部屋に行くことは許されない)で待っていると、看護師さんに連れられて、娘がやってきた。

普通の会話をし、若干私の事をウザがりながらも、歩いて手術室に消える娘。

特段ドライな関係とか、仲が悪いとかでもないのだけれど、不安で母に抱きついたりというようなイベントは生じなかった・・・。

まぁ・・、家族の形や、その子の気質にもよるのだろう。

母としては

ママぁ〜〜〜〜・・・(涙)。

みたいな、ボヘミアンラプソディ的イベントも期待していたが、そう育ったんだししょうがない。

娘としても、「意識を失っているうちに終わるんだから、大した事ないでしょ〜」みたいな事だそうだが、う〜ん、想像力・・・。

さて、所要時間1時間半程度の、成功率の非常に高い手術なので、母の方もまぁまぁ安心。

待機時間は院内のカフェで、写真の編集などをして過ごす事としよう。

という事で、軽食と、とても大きい紅茶を頼み、どっしりと席で、PCを開ける。

所が、2〜3枚写真の編集をしているうちに、病院から「手術終了」の電話がかかってきた。

時間はまだ、1時間も経っていないぞ・・。

おっきな紅茶頼んじゃって、全部飲んでないのに〜・・。

これから、指定された場所のミーティーングルームで、執刀医からの説明があるとの事で、PCをしまい、そそくさと病棟へ向かう。

手術の経過と報告など

さて、呼び出された部屋で待っていると、耳鼻科の医師が現れた。

耳鼻科の先生、すごく若くて、「今時のキュート系男子」って感じで、オシャレなんだよね。

患者対応も、すごく良い。

きっと実家も医者なんだろう、そして、何不自由なく愛されて育ったんだろう・・。

と容易に妄想が膨らむくらいには、イメージ通りの容姿をしている。

その、今しがた手術を終えたばかりの耳鼻科医師が、顕微鏡だかライトだかがついたゴーグルと、包装紙みたいなガウンを纏ってやってきた。

その姿は、はっきり言って、ガウンに着られている◯いかわ(先生はちょっと小柄)みたいで可愛い。

それはそれとして、先生から手術の経過報告。

手術は滞りなく終了したとのこと。

元々扁桃腺に持病があるわけではないので、早く終了したようだ。

で、恒例の

切った扁桃腺見ますか??

と聞かれる。

母の脳腫瘍の時は、手術が深夜に及んだことや、腫瘍が大きかったこと、それと、多分全部取りきれていなかった事などから、切除した腫瘍などは見せてもらえなかったが、手術が終わると、大体切ったものを見せられる。

自分の(実際は娘のだが)扁桃腺なんて見る機会ないでしょ。

切った扁桃腺は、この後病理に回されて、その後廃棄されるんで、見るのもこれが最後ですよ。

と、医師は『せっかくだから』感を出してくる。

なんか、医者って綺麗に取れると見せたがるんだよなぁ・・、親知らずとか、「綺麗に取れたから見てっ!」て感じだし、腫瘍が綺麗に取れた時なんか、こう、すごく自慢げに見せてくる。

いや、別にいいんだし、綺麗に取れれば誇らしいのも当たり前だし納得だしなんならすっごくありがたい事なんだけど、こちとら内臓やら腫瘍やらに慣れてないし、ビビって「ええ・・・??」という雰囲気を醸し出すのがどうもあちらは理解不能なようで、「なんで??なんで見ないの??」という温度差を出してくるのには、いつも笑える。

そんな感じで、ブログネタにもなるし、一応娘の切除された扁桃腺とご対面。

誠に残念だが、閲覧注意っぽいので、目隠ししておく・・。

先ほども書きましたが、扁桃腺の病気で切除した訳ではないので、切除部分は小指の先ほど。

医師が言うには、扁桃腺が腫れていたり肥大していたりすると大きくなるが、今回はそうではないので小さく、癒着的なものもないので、早く済んだそうだ。

良かった。

そして、説明が終わると、医師は颯爽と帰っていった。

ベッドでぼんやりする娘。すっごく痛いらしいが、経過は順調で予定通り退院

手術が済んで、病室に娘の様子を見に行くと、娘はぐっすり眠っていた。

たまに目を開けるんだけど、ボ〜ッと人の顔を見て、また眠るという感じ。

しかし、耳鼻科の病室は結構うるさい。

この部分を病んでいると、痰やら何やらを排出したり吸引しなければならないので、色々なところから「ズコーッ、ズコーッ」と音がしている。

腎臓内科の病棟とは、結構違う。

何となく娘が覚醒したところで、耳鼻科の医師登場。

娘はぼんやりしているものの、意識ははっきりしている様子。

母が脳腫瘍の手術をした時は、年齢が高い事もあってか、とにかくせん妄がひどく、長引いた。

娘は術部も喉だったし、若いおかげかそういった事なく一安心。

医師も安心したようで

この間手術した患者さんは、「ずっとジェットコースターに乗ってる」なんて言ってたけど、せん妄とかは大丈夫そうだね〜。

さっき、切った扁桃腺見たの覚えてる??

先生、娘にも切ったやつ見せたんか。

しかし、娘はそんなこと全く覚えていない様子。

今日はこれから食事が出るけど、多分不味いから。

経過を見ておにぎりとかにもできるから言ってね。

と言って、病室を出ていった。

娘はそのまま、また眠りについたので、私はまた写真の編集を続けた。

程なくして、夕食到着。

予定通り、おもゆ。

サラッサラのおもゆだ。

おもゆて言うより、濁ったスープ。

見るからに美味しくなさそうだったが、やっぱり美味しくないらしい。

昨日から絶食の娘はすごくがっかりした様子で、ほとんど半べそ。

まぁ、この後先生に頼んで、三日後くらいから柔らかいおにぎりになったらしいが、この病院は高いくせに病院食が貧しいので、ちょっと可哀想だった。

さて、術後の経過は出血などもなく順調。

特にブログに書けるようなエピソードもなく、7日間は終了した。

術部はすごく痛むらしいが、予定日で退院だ。

術後、錠剤の痛み止めとうがい薬などが処方されたが、娘が言うには、錠剤よりもうがい薬の方が効くらしく、頻繁にそちらを使っていた。

とにかく、麻酔が切れた後すごく痛いんだと。

で、どれくらい痛いのかというと、退院する7日後まで、まともに喋ることができないくらいには痛いとのことで、娘との会話は、主に身振り手振りとLINEなどを使用。

退院の7日目までも、蚊の鳴くような声しか出せなかった。

退院後の出血で、再び病院へ・・、再入院1週間・・・

やっと退院。

娘としては、お腹が空いているのに美味しいものが食べられない上、痛みや音に耐えつつの一週間が終了。

手続き後は、夢見ていたマックなどを食す。

退院後も、柑橘系などはしみるので、しばらくは控えるように言われたものの、やっと牢獄から解放された勢いで、夕食は、好物の蓮根の挟み焼きをリクエストされる。

・・・、そして、それは夕食後に起こった。

さ、ママ、娘ちゃんが退院して嬉しいから、もう一本飲んじゃおうかな??

と、3本目の缶チューハイを開けた所で、三角チョコパイを食べていた娘が「ああっ!」と声を上げ、ティッシュを口元に持っていく。

まさか、出血したんか?!

出血は、していた。

ただし、ティッシュの感じを見る限り、歯を抜いた後に見られる程度の出血だ。

娘はオロオロしている。

何やら、やっとできた喉のカサブタが、一部剥がれて非常に感じが悪くなってるらしい。

調子に乗って、三角チョコパイとかレンコンとか、ガサガサしたものを食べすぎて、カサブタが剥がれたのだ、多分。

このままカサブタを、ペッと剥がしていいものなのか、そのままにしておかなければならないものなのか??

術後に出血するかもしれないとは言われたものの、入院中は出血なんかしなかったし、今の娘の様子を見ていても、大事に至るとは思えない。

・・が、これ、なんだっけ??

生存バイアスとか言うやつか??

娘は勝手にネットで調べていたが、検索したら、「カサブタはがれて稀に死亡(寝ている間に剥がれたカサブタが、気道に張り付いて窒息したりするらしい)」とか、「カサブタはがれて大出血死亡」みたいな記事ばかりが上位にあって、震え上がっている。

とにかく病院に電話しろとか言ってくるので、救急の電話番号に電話したら、しばらく待たされた後、「先生が、来てくださいと言ってます。」との事で、公共の交通機関で移動できる時間ギリギリな事もあり、タクシー走らせ、再び病院へ向かうこととなった。

病院さ〜・・、遠くはないけど、そんなに近所じゃないんだよ・・・。

背に腹はかえられぬが、痛い・・。

私は、開けたばっかの缶チューハイを冷蔵庫に戻し、『酒臭くないかな・・?』と思いながら、娘と共に、病院へ向かった。

再入院!!個室にぶち込まれ請求額に震える毎日

タクシー走らせ、夜間救急へ。

名前を告げると、割とすぐに診察室へ通された。

今日いらしたのは主治医ではなかったが、耳鼻科の先生のようだ。

あ〜・・。

こりゃまた・・ガッツリいっちゃったね〜・・。

入院だね〜。

え・・・・。

ええ・・・・・。

ちょっと傷を確認してもらって、処置してもらったら、すぐに帰れると思って来たのに・・、再入院??!

医師に「肉眼で確認できるから、お母さんも見てみて」と言われた傷口を覗いてみると、なんかこう、うっすぅ〜いワッフル状の網目となったカサブタが、剥がれかけのシールがひっくり返った感じで、結構手前の喉の部分にベロンと張り付いている。

その大きさは、お惣菜についている、「半額シール」くらいであった(結構大きい)。

これは・・・、さぞかし違和感もあっただろう。

しかし、入院と聞き、オロオロしているうちに、医師の説明が始まり、やたらと書類にサインを求められる事態に突入。

これから確認しますが、出血や傷の部分によっては、これからまた全身麻酔での手術が必要になりますので、同意書にサインしてください。

緊急手術となった場合、ルートの確保が間に合わない可能性があるので、今のうちに点滴を刺しておきましょう。

は??

また手術??

多分この時、医師はオーバーに伝えたんだろうと思うけど、すぐに帰れると思った私たちはビックリ。

書類のサインのために、私は外へ出されて、娘は引き続き処置が始まった。

程なくして、「再手術の必要はない」と言うことになったが、結局一週間程度の入院は必要なようだ。

娘は若いから、カサブタが剥がれても自力で吐き出すことができるだろうが、さっきの窒息の危険性や、思いがけない大出血に備えての、万が一の処置っぽかったが、もう、先生の言うこと聞くしかない。

しかも、大部屋は空いていなくて、個室になるという・・。

この病棟の個室は、一泊20,000円もするんだよ!!

仕事も休まなきゃなんないじゃん・・。

私は、すぐに職場の上司へLINEをし、待合室で、泣いた(ウソ)。

夜間救急へ到着し、およそ1時間。

入院の準備が整ったとかで、入院病棟へ。

但し付き添いが行けるのは入り口まで。

面会時間以外の入室は、たとえ親であっても許されない。

着のみ着のままで出て来ちゃって、洗面用具もパジャマも持ってきてないが、「じゃ、お母様はここで」みたいな感じで帰される。

じゃ、ここで・・・って・・・。

もう、電車もバスもないんだけど・・。

ぽつねんと一人取り残され、途方に暮れたが、私は知っている。

夜間の出入り口があり、そこで専用のタクシーを呼ぶことができるのを。

お金だけは持って来てはいたんだけど、お金なかったらどうすればいいんだろう・・・などと取り越し苦労的不安を抱えながら、夜間出入り口でタクシーを呼び、準夜勤明けの看護師さん達に紛れてタクシーを待った。

(準夜勤明けの看護師さんも、乗合タクシーで帰るらしい。チケットあり)

一応、娘には、病院のコンビニが24時間やっているから、歯磨きくらいしとけ・・、とはLINEしたが、病気より虫歯の方がお母さん心配よ・・。

二日絶食。娘の口からは食べ物の名前しか出てこない

再入院となった翌日。

再び入院用のあれこれを準備して、娘の面会に向かう。

病室へ入ると、すごい立派だった。

そうだよね・・、追加料金が、下手なビジネスホテルより高いんだから・・・。

すごい立派だけど、ドクターXや白い巨塔に出てくるような個室は、さらに上の階にある。

世の中とにかく、お金だよ。

娘は、昨日着ていたトレーナーのまま。

聞いてみると、入院当日はベッド上で安静ということで、ベッドから出ることも許されず、コンビニにも行けず、歯磨きもなし。

娘のトレーナーには、点々と血痕。

看護師さんが言うには、しばらく絶食だそうだ。

そうこうしているうちに、主治医登場。

やぁやぁ!

昨日は大変だったんだって〜??

災難だったね〜・・。

僕は大丈夫だと思うんだけど、一応入院して傷の経過を見ることになったよ。

昨日カサブタを剥がす処置をしたから、二日くらいは絶食ね。

その後、様子を見て食事を再開しましょう〜。

みたいな、軽い感じで、労いと慰めの言葉と共に、入院計画を説明して帰っていった。

再入院て、しなくてもよかったのか??もしかして・・。

さて、再入院中は、特段の処置もなく、治療2週間目に突入した術部の経過は良好。

特筆する部分も無いんだけれど、娘には絶食がかなり厳しかったようだ。

お腹が空いているのに、病室のテレビで一緒にグルメ番組を鑑賞。

絶食後半は、娘の口から食べ物の名前しか出てこなくなり、さして娘の好物でもない「焼き肉」という語彙が口から出た時には、相当ヤキが回っていた。

そして、退院。

耳鼻科の主治医には「この入院は、一体何だったんだろう??って思ってると思うけど、かなり昔には、稀にカサブタはがれて亡くなっちゃう人とかいたからね。許してね。」みたいな事を言われた。

ぶっちゃけ、今回の入院は不要な部分もあったんだとは思うけど、実は、再入院の朝の血圧がすごく低かったり(60台だったらしい)、血液検査と尿検査の結果がすごく悪かったりと言うこともあった。

万が一の時、私じゃ対処できないし、朝起きて娘が窒息していたなんて事があったら、死んでも死にきれない。

だから、まぁ、良かったと思う。

そして、2週間も入院していたためか、娘は喉の痛みもすっかり引いた様子で、カサブタも消失していた。

退院1週間後、耳鼻科での外来があり、やっぱり「あの入院は、何だったんだ!とか思ってる??」などと言われながら、耳鼻科卒業。

ちょうど請求書ができたと連絡があったので、会計に立ち寄る。

退院した日に再入院となったため、請求書は2通。

経済的に苦しいと、半べそかきながら、毎日大部屋への移動を訴えていたが、結局ベッドは空かず、残り3日は、差額ベッド代が半額くらいの措置となっています。

再入院分の請求額は、121,508円。

そのうち、保険適用となる部分は60,000円程度。

あとは、ほとんどが差額ベッド代だ・・。

今回の入院で、病院に支払った金額は、289,888円。

差額ベッド代や食事などは保険適用外となるので、高額療養費の対象からも外れる。

しかも、難病申請中なので、健康保険の付加給付も一時止まっている状況。

結果として、翌年の7月にやっとまとまって申請額の償還払いがされる事となったが、キツイ出費となった・・。

生活保護を引き合いに出したくないが、税金を払っていない人が高度な医療を受けられて、高い税金を払っている人間が、医療費でアップアップしたり、治療を諦めなければならなくなるってやっぱりおかしい。

皆保険制度はありがたいし、難病の助成もありがたいばかりだが、その辺やっぱり腑に落ちない私であった・・。

その後の経過をちょっと

耳鼻科の手術が終了したので、久々の、腎臓内科医のA先生の外来となった。

扁桃腺を摘出しただけで、IgA腎症の軽減が見られる事もあると聞いていたが、2ヶ月後の外来で、娘の尿蛋白の数値は、3+から、なんと±となっていた。

±でも、健常者から見れば充分異常値ですが、これには私もビックリ。

潜血は相変わらず3+の混濁であったが、クレアチニンなどの数値も落ち着いており、年度末の環境変化も控えているので、一旦3ヶ月の経過観察。

パルス治療の日程決めは、1回先送りとなった。

まだ次回へ続く。

これまでの経緯は、こちら↓。扁桃腺摘出術の後は、しばらく大事にして、固いものなどは食べないようにしましょうね。

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