こんにちは、今回の記事は、夫の単身赴任で、忘れがちだけど、忘れてはいけない単身赴任手当やお金の話。
年収が思いがけずアップしたけど、気をつけなければならない事を書いています。
夫の単身赴任、年収アップにご注意を!
夫が単身赴任して、自宅と単身と家計は2つ。
経済は厳しいけれど、夫の会社から単身赴任手当は出ていませんか?
通常ご主人(自分でもいいですが)が単身赴任となると、会社から単身赴任の手当てが出ます。
助かりますね。
でも、ちょっと待ってください。
単身赴任手当が出るという事は、単純にご主人の年収が増えるという事になります。
『年収UPなんていいじゃない。』と思うかもしれませんが、単身赴任手当はそのまま、生活費へと消えるはず・・・。
水光熱費や交際費、食費諸々、赴任費用ではすべて賄えない事の方が多いですね。
この場合の年収アップは、額面だけが増えて決して家計が潤う訳では無いので、残念ながら、全くその恩恵を感じる事は出来ません。
でも、見た目の数字は増えるので、増え分だけ負担も増えるわけです。
増えた分だけ負担が増えるとは・・??
年収が増えるのに、体感では貧乏になるって、いったいどういう事でしょう??
・・・。
年収が増えた分だけ負担が増えるというのは、税金や社会保険料の事です。
住民税は、前年分の収入に対し税率をかけたものが、翌年6月に決定されます。
なので、夫が単身赴任した翌年の6月からは、年収が上がっている分住民税もアップします。
また、厚生年金等の労働保険料は、その年の4月~6月の収入により標準報酬額が決定されます。
決定された報酬額に対して社会保険料が決まり、社会保険料はその年の9月から決定された金額が適用になります。
そう、4月に転勤したなら、ご主人の社会保険料は同年の9月にはすでに上がっているはずです。
という事は・・・
家計は潤わないまま増税+社会保険料の負担増という不条理な図式が成立してしまう事になるんです。
先にも書きましたが、今日の記事は、上がってしまう税金についての説明と注意点であり、単身赴任手当が出ることについて異議を唱える記事ではありません。
赴任費用が出ないと、家計はもっと苦しいですから。
高校生や入学予定のお子様がいる場合は注意
さて、夫の収入がアップするのに比例して、社会保険料や税金の負担も増えるわけですが、単身赴任となれば別にかかるお金もあり、実感としては手取りが減ってしまうというイメージです。
ですから、額面がアップしたことに全く気づかないまま翌年を迎えて、増えた税金に初めてショックを受けるわけです。
また、夫が単身赴任から戻れば、赴任関連の手当ては無くなります。
でも、住民税は昨年の収入により決定されるので、お給料が減った(元に戻った)状態で、翌年の1年間は高い税金を負担しなければなりません。
そして、ここにもう一つの大きな落とし穴があります。
高校就学支援金です。
高校就学支援金とは?
高校就学支援金とは、公立高校の授業料分を国が負担する制度(私立高校の場合も一部負担)なんですが、全世帯に適用になるわけでは無く、所得の制限があります。
正しくは、所得の制限ではなく、以下のような訳分からない数式で、支援金の該当不該当が決まります。
高校就学支援金を受けるには
✓ (市町村民税の)課税標準額×6% - (市町村民税の)調整控除の額が30万4,200円未満
✓ 年収でいうと、大体世帯の年収で910万円未満
共働き、または奥様がパートでも、夫が単身赴任することによって知らず知らずに夫の収入は上がり、世帯全体の年収は910万を超えてくるかもしれません。
そうなると、高校の就学支援金の受給資格からは外れてしまいます。
因みに、公立高等学校の授業料は大体月当たり9,900円と、それほど高くはないですが、年間に直すと118,800円です。
就学支援金の裏技、「ふるさと納税」が使えなくなった
夫の年収アップに伴う増税と、就学支援金の打ち切り。
これまでは、ふるさと納税制度を活用する事で、ぎりぎり910万円世帯は就学支援金の対象となる事ができました。
住民税の所得割から就学支援金の算定をしていたので、寄付控除によりそれを減らすことができたのです。
しかし、2020年7月1日より算定方法が変わり、ふるさと納税の裏技は使えなくなりました。
さっきの算定方法では、寄付控除や住宅ローン控除などは反映されないのです。
ひどい!!
ひどすぎる!!
これこそ改悪です。
ただし、ふるさと納税分が、翌年の住民税から控除されるという制度については変わりがありません。
高等学校等就学支援金から救いの手は消えたけれど、次年に支払う住民税は、少ない方がいいですよね。
ふるさと納税制度は、税金の先払いのようなものなので、結局後に払うか先に払うかの違いとなりますが、返礼品を貰えるというのは魅力です。
ここで、「ふるさと納税」について、簡単におさらいしましょう。
ふるさと納税制度を簡単に説明
自治体や、認められた学校法人等に寄附をした場合、確定申告すれば、所得税の他に住民税の控除に該当することがあります。
所得税から少しお金が戻り、寄附をした翌年の住民税が安くなるイメージです。
通常の寄附ではそこまで住民税は安くならないのですが、ふるさと納税については特別控除という枠があるので、寄附額のほとんどを翌年の住民税から控除してもらえるという、驚くべきメリットがあります。
という事は・・
通常の寄付控除の様に寄付額の数パーセントが税金から引かれるというレベルではなく、ふるさと納税の寄付額は、ほとんどが住民税の所得割から引かれますから、その恩恵はとても大きいです。
しかも、ふるさと納税には、魅力的な返礼品もありますよね。
ふるさと納税は、加熱する返礼品争いから、返礼率は寄付額の3割が上限と、制度が厳格化されてしまいましたが、翌年の支払いを軽くするためにも、返礼品とセットのこの制度は利用するべきです。
ふるさと納税や、高校就学支援金について詳しく知りたい方は、こちら⤵の記事を参考にしてみて下さい。書いておりますので、この記事をご覧になって詳しく知りたいと思った方は参考にしてみて下さい。
それではまた。